雨に悩まされた平葺きの日々が嘘のように、屋根仕上げの日々は秋晴れ続き。葺きたての新しい茅屋根は、キラッと太陽光を反射して、自らの存在を道行く人にアピールしているかのよう。
台風とそれに続く長雨のおかげで、思うようにはかどらなかった現場だったけれど、何はともあれ完成は嬉しく、足場を解体し、茅クズだらけだった家の周囲を掃除していき、改めて、生まれ変わった屋根を見上げる。
苔むした茅葺きもいぶし銀の魅力があるが、やはり葺いたばかりの屋根は美しい。見上げて喜んで下さるお施主さんの歓声が、また嬉しい。
これからはこの道を通るたび、この屋根の経過が気になることになる。美山に来て8年。そんな道が多くなった。
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