vol.46 またしても、か…。

 前回の現場に引き続き、再び小さな屋根をひとりで施工することになった。前回よりやや小さな屋根。ひとりでじっくり対応するにはいいサイズ、なのだが…。

 この間の現場は、神社の石段を丸太を担いで昇り降りした。しかし、長い丸太などは載せられないものの、軽トラ程度なら裏道から上がれた。あれはまだ、楽な方だったのか…。

 今回も車はだいぶ手前でストップ。画像の一番奥、木々に隠れた向こうに茅葺き屋根がある。そこまでまたしても人力で、畑の間の細道を、息を切らして登っていくしかない。

 職人は段取りが命。足場を手ぶらで昇り降りするなとよく親方から言われた。無駄手間をなくすことが仕事効率化につながる。

 今回はそのお手本のような現場だ。屋根まで上がってから、トラックに積んだ~を持ってくるのを忘れた、ではシャレにならない。

 

 自分が観光客ならば、こんな道なき山の中に家を建てた昔の人はすごい、などと感心していたところだろう。今の立場では、なぜ道際に建てなかったのかと恨まずにいられない。当分、運動不足とは無縁でいられそうだ。