vol.38 丸太の足場

 昨日の自分から譲り受けたバトン。今日は一気に足場を仕上げるべく、朝から取り掛かる。

 

 近年なかなか見なくなったという、丸太の足場。ご年配の方は見上げて懐かしがることが多い。農村部では、秋に刈り取った稲を干すために使われる丸太が、屋根葺き替えの時には足場に用いられた。

 

 足場の設営は、見習い職人の登竜門のひとつ。忙しい親方が不在の間に、まず見習いが足場を設営しておく。出来が悪ければその後の毎日の作業に支障をきたす。「こんなんアカンわ。明日までにやり直しとけ。」そう言われれば、バラしてイチからやり直しである。

 屋根が高かったり、敷地が狭かったり、池があったり斜面だったり…条件も様々。場数をこなして、先見性と応用力を身につけなければいけない。

 今回の現場は自分1人。まして丸太1本運んでくるのに石段を登らねばならない現場。時間も資材も、ひとつも無駄に出来ない。段取りと手際が勝負を決める。

 

 今日は用事で早上がりしなくてはいけない。3面分の足場が終わったところでストップ。もう少しやれば終わるのに…という気持ちが強いが、焦って作業するとつまらない落とし穴にはまる。ここは今日も我慢。

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コメント: 2
  • #1

    かんばやし (月曜日, 04 3月 2019 15:04)

    一人で足場組大変やん~(^_^;)

  • #2

    ぶんな (月曜日, 04 3月 2019 21:20)

    組むこと自体は一人でも何なりなるのですが…。運び手がいてくれたらどんなに楽で速かったかと。場所が神社でなければ、撤収時は階段から丸太を転がしたいところですね(笑)。